外壁の劣化症状と補修費用について
2024/02/12
外壁の劣化症状と補修費用について
外壁は建物の顔とも言える部分ですが、長年の風雨や紫外線によって劣化してしまいます。劣化した外壁は見た目だけでなく、断熱性や防水性にも影響を与えるため、早めに補修することが大切です。では、外壁の劣化症状とその補修方法・費用はどのようになっているのでしょうか?
外壁の劣化症状で最も多いのがひび割れ(クラック)です。ひび割れは、外壁材の収縮や膨張、地盤沈下などによって発生します。ひび割れから雨水が侵入すると、内部の木材や鉄筋に腐食や錆を引き起こし、建物の強度や耐震性を低下させる恐れがあります。ひび割れの補修方法は、ひび割れの幅や深さによって異なりますが、一般的にはシーリング材やパテで埋めるか、外壁材を張り替えるかのいずれかです。補修費用は約1〜10万円/箇所となりますが、全面的に塗装する必要がある場合も多く、その場合は塗装代として約1,700~5,000円/㎡が別途かかります。
外壁の劣化症状で次に多いのがコーキング(シーリング)の劣化です。コーキングは外壁材同士の隙間を埋める材料で、防水性や断熱性を高める役割を果たします。しかし、コーキングも長年の紫外線や温度変化によって硬化や亀裂が生じてしまいます。コーキングの劣化も雨水の浸入を招くため、早急に対処する必要があります。コーキングの補修方法は、打ち替えと増し打ちの2種類があります。打ち替えは古いコーキングを剥がして新しいものに交換する方法で、費用は約900~1,200円/mです。ただし、廃材撤去費として約1~3万円もかかります。増し打ちは古いコーキングの上から新しいものを重ねて塗る方法で、費用は約500~900円/mです。
外壁の鉄部分にサビが発生することもあります。サビは鉄部分が雨水や湿気にさらされて酸化することで起こります。サビは見た目だけでなく、鉄部分の強度や耐久性を低下させるため、放置しておくと建物全体に悪影響を及ぼします。サビの補修方法は、サビを落として防錆処理を施すか、鉄部分を交換するかのいずれかです。補修費用は約200~2,000円/㎡となります。
外壁に穴・へこみ・欠け・傷などの損傷がある場合もあります。これらの損傷は、落雷や落下物、衝撃などによって発生します。これらの損傷も雨水の浸入や断熱性の低下を引き起こすため、早めに補修することが必要です。補修方法は、外壁材を張り替えるか、パテやモルタルで埋めるかのいずれかです。補修費用は約1~6万円/箇所となります。
外壁にカビ・藻・コケなどの生物が発生することもあります。これらの生物は、湿気や汚れが原因で発生します。これらの生物は見た目にも不快ですが、外壁材の劣化やカビ臭さを引き起こすこともあります。補修方法は、高圧洗浄や薬剤処理で除去する方法です。補修費用は約2~5万円となります。
外壁にチョーキングという現象が起こることもあります。チョーキングとは、塗装した外壁が紫外線や酸性雨などによって劣化し、白い粉状の物質が表面に現れる現象です。チョーキングは外壁の色あせや防水性の低下を引き起こします。補修方法は、基本的には全面的に塗装し直す必要があります。塗装費用は約1,700~5,000円/㎡となります。
外壁に浮き・膨らみ・反り・はがれなどの変形が起こることもあります。これらの変形は、外壁材の品質不良や施工不良、地震などによって発生します。これらの変形は外壁の強度や耐震性を低下させるだけでなく、雨水の浸入や断熱性の低下を引き起こす可能性もあります。補修方法は、外壁材を張り替えるか、部分的に補強するかのいずれかです。補修費用は施工範囲によって異なるため、業者と相談する必要があります。
以上が外壁の劣化症状とその補修方法・費用についての概要です。外壁の劣化は建物全体に影響を与えるため、定期的に点検し、必要に応じて補修することが大切です。また、補修工事を依頼する際には、見積書を提示されたら足場代が含まれているかどうかも確認しておきましょう。
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